「テセウスの船」結末のネタバレ〜ドラマは原作と違う着地は嘘、木村さつきの年齢が高い理由は?

ドラマ

「テセウスの船」は原作と違うかもしれないと話題になりましたが、加藤みきお(木村みきお)が黒幕だということがわかったので、ドラマと原作が違うということはなくなりました。

ドラマの公式サイトで、原作者の東元俊哉が「ドラマは原作と犯人が違うと聞いています」と言っていますが、なんのことを言っているのかわからなくなりました。

木村みきおは心さんを殺そうとしている時点で、犯人であることは確かです。

もしも犯人が違うのであれば、6話のラストシーンを変えなければなりません。

犯人が違うというのは誤りで、ラストが違うといことなんでしょうか。

ですが、ラストを変えることは難しいと思います。

なぜなら、原作の「テセウスの船」を読むとわかるんですが、ラストにある仕掛けがあるからです。

これがあるから「テセウスの船」が存在するし、これがあるからドラマ化されたんだと思います。

この部分を変更することはないかと思うので、もうドラマは原作と違うということはないのではないでしょうか。

ではなぜ、ドラマと原作が違ったのか。

それはドラマにする上での制約があったからではないでしょうか。。

そこに深い意味はありません。

しかし木村さつきの年齢が原作よりも高いのが気になります。

私もこれで木村さつきが黒幕なのかと思っていましたが、メイクの観点から考えると、なぜ木村さつきが原作より年齢が高いのかわかったので書いておきます。

「テセウスの船」の結末ネタバレ

ここからは原作のネタバレになるので、ご注意ください。

結論から言うと、加藤みきお(木村みきお・役:安藤政信)は逮捕され、心さん(竹内涼真)は死にます。

ドラマの6話の最後で心さんは再び、音臼小事件前へタイムリリップしますが、木村みきお(未来の加藤みきお)もタイムスリップします。

木村みきおは加藤みきおに未来の全てを打ち明け、計画の変更を告げます。

加藤みきおの狙いは佐野鈴にとってのヒーローになることです。

加藤みきおは木村みきおと手を組んで、自作自演で佐野和子と鈴を誘拐して助けます。

木村みきおは全てを知っている未来の心さんを人気のない場所にある小屋で焼死させようとします。

その後、全てを知っている佐野文吾も殺そうとします。

しかし心さんは小屋から抜け出し、佐野文吾を救います。

佐野文吾と自分を守ることができればよかったのです、心さんは木村みきおに殺されてしまいます。

ですが、心さんの母親である佐野和子のお腹の中にいる佐野心は死にません。

「テセウスの船」の醍醐味は、未来の自分が死ぬが、過去の自分が生き残ることで未来の自分も死なないということです。

そして佐野家は佐野心という人物を2人思い描きます。

未来の心さんと過去の心さん。
2人は同じ人物ですが、違う運命を辿ったのです。

この部分が、読者に特別な感情を抱かせます。

佐野家は心さんのお墓を立てます。

でも過去の心さんは生きています。

ラストで未来の心さんが死んだ年齢を過去の心さんが超えるシーンがあるんです。

こちらがとても感動的です。

ドラマ「テセウスの船」、原作の大きな改変はない

「テセウスの船」のクライマックスを変えることは難しいと思います。

変えるとするなら、別の方法で佐野文吾を救わなければなりません。

未来の心さんを生かすのでしょうか。

あるいは、加藤みきおと木村みきおを阻止できないという結末でしょうか。

心さんが生き残ると、心さんが同時に2人いる未来がやってきます。

原作の「テセウスの船」では加藤みきおが同時に2人存在するので、そんな可能性もありますが、そうなると陳腐な印象を与えてしまうかもしれません。

佐野文吾を救えないというのは現実的かもしれませんが、2度も過去に戻り、それでも救えないとなると後味が悪くなります。

ですので、結末は変わらないのではないかと思うんです。

ドラマ版「テセウスの船」は原作と違うの根拠が薄い

ドラマ版「テセウスの船」が原作と違うんだという根拠は原作者の東元俊哉が言った発言からきています。

東元俊哉が「ドラマは原作と犯人が違うと聞いています」と言っているんですが、”聞いています”と言っているので、根拠としては薄いでしょう。

ドラマのプロデューサーか脚本家が言っているのであれば、確実ですが原作者が言っていることなので、あとから覆すことは簡単です。

ですので、ドラマ版の「テセウスの船」が原作と違うというのは勘違いである可能性があります。

ちなみに「テセウスの船」の公式ツイッターアカウントが言っている真犯人というのは誰のことを指しているんでしょうか。

これは原作から推測すると、タイムスリップした未来の加藤みきおのことでしょう。

ドラマだけを知っている人はまだ、木村みきおが伸さんと一緒にタイムスリップしたことを知りません。

ではどうしてドラマと原作が微妙に違うんでしょうか。

「テセウスの船」ドラマと原作が違う理由

「テセウスの船」はドラマと原作が違う部分がたくさんあります。

原作では犯人の証言がテープレコーダーの音声だが、ドラマではタイプライターだとか、三島明音ちゃんの死に方が違うなどあるんですが、これはテレビドラマとして成立させるための改変です。

そうじゃなければドラマにはならないということで改変されています。

では、なぜ木村さつきの年齢が違うんでしょうか。

木村さつきの年齢が違う理由

木村さつきの年齢が違うということで、犯人考察の幅が広がりました。

木村さつきが犯人で、殺される前にタイムスリップしていると考えることもできました。

木村さつきの音臼小事件当時の年齢はもっと若くて、心さんが1話で会った木村さつきはタイムスリップしてきている木村さつきなのかなと思いました。

ですが、そうなるとおかしな点があるので、その可能性はなくなりました。

木村さつきが犯人だとすると、タイプライターで心さんのことを「超能力者」と言っているのですが、自分がタイムスリップしていると、その発言はおかしくなります。

ちなみに心さんの未来予測能力は木村さつきと佐野文吾だけなので、タイプライターに文字を打っている人物は木村さつきか佐野文吾だけです。

加藤みきおが犯人なので、この部分に矛盾があります。

木村さつきの年齢が違うドラマ上の理由

木村さつきはどうして原作より年が高いのかという理由で本当のところはメイク技術が関係していると思います。

木村さつきは原作と同じように20代であれば、タイムスリップすると40代です。

40代という年齢はメイクで難しいのではないでしょうか。

50代、60代であれば、白髪で染めてシワをつければ作ることができます。

しかし40代という微妙な年齢を作るのは、今の技術では難しいのではないでしょうか。

ドラマ版は制作上の問題として木村さつきを若くできなかったのではないかと思います。

「テセウスの船」は考察するレベルではない

「テセウスの船」は原作の時点で矛盾点があるので、考察すると矛盾が生じてきます。

「テセウスの船」は原作でもドラマでも、金村刑事(ユースケ・サンタマリア)が崖から突き落とされるとなっています。

これを行なったのが原作では加藤みきおなんですが、果たして子どもが大人を押しただけで崖から落とせるんでしょうか。

加藤みきおが相当な力の持ち主であれば、落とすことができますが、明音ちゃんの首の痣が薄いことから子どもの犯行だということになるので、加藤みきおの握力が低いことがわかります。

握力が低いということは筋力がそれほど高くないとうことになります。

金丸茂雄は刑事なので、普段から鍛えているんですね。

凶悪犯と対峙するのですから、鍛えておかなければなりません。

あの「相棒」の右京さんでさえ、実は強靭な身体の持ち主です。

普段から鍛えている刑事が、子どもに押されたくらいで、崖から落ちるんでしょうか。

本来なら子どもに押されたくらいであれば、「おっとっと」となるだけです。

簡単に踏ん張ることができます。

もしも加藤みきおが金丸刑事を崖から突き落とすのであれば、相当な助走が必要です。

ですが、下は雪が積もっています。

助走をとって体当たりをすると、押した後に加藤みきおも滑ってしまいます。

さらには助走をとる準備をしている時点で金丸刑事は異変に気づくのではないでしょうか。

以上の点からそもそも「テセウスの船」は原作から矛盾点があるので、考察する対象ではないということです。

「テセウスの船」ドラマ版が考察に値するか?

「テセウスの船」のドラマ版が、犯人が加藤みきおだけでなくもう1人いるとすれば、金丸刑事殺害の矛盾を回収することができます。

ですが、その場合容疑者は結構絞られてしまいます。

先ほど記載したように、金丸刑事は鍛えているので、普通の大人が押しても落とせないでしょう。

となると何か道具を使うか、金丸刑事よりも鍛えている人である必要があります。

犯人は六平直政さん演じる井沢健次かせいや(霜降り明星)演じる田中正志、あるいは今野浩喜演じる徳本卓也か、佐野文吾になります。

このように容疑者が絞られてしまうので、あまり面白くないかもしれません。

さてこれから「テセウスの船」はどうなっていくのでしょうか。