日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』今後、結末の考察(2話鑑賞後)

ドラマ

日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』がとても面白いですよね。

『天皇の料理番』や『JIN-仁-』、『義母と娘のブルース』などの原作モノのドラマをメガヒットさせてきた森下佳子さんが脚本を担当しています。

今回はオリジナルの脚本ですが、その内容は今までのご担当ドラマと同じくらい面白いです。

日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』は、今後どんな展開になっていくのでしょうか。

私はブログで小説も書いており、ドラマ脚本のコンテストにも応募したことがあるので、脚本家の目線で結末までの展開を考察していきます。

【考察】日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』今後どうなる?

まずこのドラマは主人公が入れ替わるという要素があります。

男女入れ替わってしまうという話ですが、これ自体はよくあり、『君の名は。』も同じです。

『民王』もそうでしたよね。

入れ替わる系のストーリーは必ずもう一度元に戻るというのが、常識的な展開です。

入れ替わってしまったのだから、もう一度元に戻るという展開ですね。

これはとてもシンプルです。

主人公たちは入れ替わることにより、序盤でその変化を経験し、一悶着あります。

そして、入れ替わったんだから戻る方法があるんじゃないかと、試行錯誤しあれやこれやと試すんですよね。

それが2話でも行われました。

しかし2話では元に戻ることができませんでした。

ですので、このドラマも当然元に戻ることが予想されるのですが、だとすると全く面白くないのではないでしょうか?

入れ替わる系の話はいくつもあり、視聴者は心のどこかでこれ絶対に元に戻ると思っているんですね。

そのタイミングはいつなのか、どうやったら戻るのか、それを当たり前のように考えています。

しかしそこを利用し、ドラマの最後まで元に戻ることがないという展開だったとしたら、とても新しく見応えのあるものとなります。

今のところ日高(高橋一生)の方(2話後現状・見た目望月)が元に戻る方法を知っているような演出もあります。

ただそんなことは魔法使いでない限り無理だと日高自身が言っている通り、そう簡単に戻る方法などわかるはずもないのも確かです。

そう考えると、戻らないというのも考えられるかもしれません。

また日高はサイコパスのように描かれているため、戻る方法を知ってはいるが、戻らせないよう仕向けるというのも考えられます。

日高のキャラ設定

日高は望月の同居人・陸(柄本佑)と肉体的にもうまくやれていると望月に伝えていました。

日高はトランスジェンダーか、バイセクシャルなのかもしれません。

望月の体のことを「燃費のいいスポーツカー」だと言っています。

さらに元自分の体に入った望月を自殺に見せかけて殺そうとしました。

つまり日高は望月の体を気に入っており、望月の体のままでいることを維持したいと考えているのかもしれません。

ですので、戻らないという展開もかなり濃厚なのです。

望月サイドは戻りたい?

望月側はどうかというと、2話の現状望月は完全に立場が不利な状況のため、なんとしても戻りたいと考えています。

日高と2人で協力しており、逮捕されることは回避できているとはいえ、容疑をかけられているのは確かです。

それに犯行時に使われたであろう、手袋が見つかった時点でDNA鑑定にかけられたら一巻の終わりです。

(今はそう思っている)

なので戻るとすれば望月サイドがその方法を突き止め、日高(現状の体・望月)を呼び、方法を試すという形しか方法がありません。

3話では奄美王島へ行き、その方法を探るとなっています。

3話でその方法が見つかるか否かで、戻るのか戻らないのかがはっきりするかもしれません。

もしも方法が見つかったとすればドラマの8話か一番最後に戻ること可能性が高くなると思います。

ただ戻れるんじゃないかと視聴者に思い込ませて戻らないというパターンもありますので、その辺はわかりません。

日高を逮捕することができるのか?

TBSのドラマ的に日高を逮捕するという結末で終わることは間違い無いと思います。

それは過去のドラマを見てもわかるように、TBSでは悪が処罰を受けるというのが、非常に多いからです。

教育的にも妥当です。

もしも日高を逮捕することができなかったとしたら、日高は犯人では無い場合のみとなります。

ですが、今のところ日高が犯人であるように描かれています。

ただきちんと断言がされていないため、事実はわかりませんが、概ね日高が犯人なのだと思います。

では最後はどのようにして捕まるのか。

私はここが重要なのでは無いかと思います。

このドラマは主人公の二人が入れ替わっているところが1つの魅力です。

この設定で一番視聴者の心を揺るがす結末は、日高が望月のまま捕まるということです。

日高はあくまで日高です。

体が望月になったとしても、犯罪を犯すのではないかと思います。

それにすでに望月の部下である八巻(溝端淳平)が日高の体が望月だと気づいたことを見ると、日高の体=日高では無いという情報が広がっていく可能があります。

そうなると当然望月=日高だという情報も周知される時がやってきます。

このまま元に戻ることができずにいればいるほど、日高=望月、望月=日高が定着し、日高は望月として、望月は日高として生活していくということになるのです。

入れ替わった時点からの人生はたとえ体が変化していたとしても、その本人の思考で動かされ罪はその体に付随します。

ですので、望月の体のまま日高は逮捕されてしまうのでは無いでしょうか。

望月が自分の体が逮捕されてしまうことを見て、悲しみに浸るというのが一番心に訴える結末なのではないかと思います。

そして望月は元犯罪者の体でこの先も生きていく。

さらに、望月も過去に犯した(過去に日高が犯した)罪に問われ逮捕されることになるのでは無いかと思います。

だからこそ河原(北村一輝)というキャラクターが描かれているのです。

八巻はすぐにこの科学的にありえない人体入れ替わりを受け入れましたが、河原は決して受け入れません。

となると考えるのは、望月がおかしい人だった。

サイコパスだったという考えに至るのです。

サイコな2人という言葉の意味

私はこの副題「サイコな2人」が何を意味するのか考えていました。

始めは望月の中にサイコパス性があり、サイコパス同士の戦いを意味するのかと思っていましたが、そうではなかったのでは無いかと思います。

2人とは2人とも日高のことをさしており、過去の日高と望月になった日高2人のサイコパスという意味では無いかと思います。

科学的に見たら2人は元からサイコパスだったように見えます。

ですが、魔法などを信じる人が見たら1人なのです。

ですので、あえてここで「2人」という言葉を使用し意味を持たせたのでは無いでしょうか。

ここに「2人」という言葉を使用しているのが、今回のドラマの最も重要な意味を物語っているのかもしれません。

日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』の感想

日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』はとても面白いドラマだと思います。

特に主人公2人の演技がすごいのでは無いかと思います。

普段高橋一生は何を考えているかわからない知的なキャラを演じるのが多いと思います。

こんなおかまみたいな役を演じることは稀では無いでしょうか。

本当に望月が日高の中に入っているんだと信じることができるほど、コミカルに演じています。

逆に普段とても良い人、天然な役を演じることの多い綾瀬はるかが、怒鳴ったり威圧したりする演技をするのも非常に珍しいです。

こちらも本当に望月の中に日高が入ったのでは無いかと信じてしまうような演技をしています。

このドラマはこの2人だからこそ、楽しめるものになったのでは無いかと思います。

性格的に裏表。

バカだけどちょっと賢い行動派と超頭脳派のサイコパスが入れ替わるという裏表。

そしてそのバカだけどちょっと賢い良人が自分に入れ替わった悪人と戦った時、どのように変化していくのかが楽しみです。

だからこそ、問題ばかり起こし手柄を取らない望月が描かれたんだと思います。

望月はこの件をきっかけに本当に成長するのかもしれません。

今後の展開がとても楽しみです。