「るろうに剣心 最終章 The Beginning」概要、要約、ネタバレ、あらすじ

映画

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を観てきました。

率直な感想として、「るろうに剣心 最終章 The Beginning」は今までの「るろうに剣心」映画と違うのでびっくりしました。

すごくグロいというわけではありませんが、初っ端からとても衝撃的な映像が映されます。

ですので、恋人と行く、親密な関係でない人と行く、あるいは大切な人と行く場合は覚悟したほうが良いと思います。

とはいえラストはきちんとハッピーエンド？となります。

なので、後味がそんなに悪いわけではありません。

でも今までの痛快爽快なジャンプ漫画の延長線にある「るろうに剣心」映画とは異なるので、そこは注意しなければなりません。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」の魅力ポイント

ここからはまだ観ていない人が見てもいい情報を書いていきます。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」の魅力ポイント有村架純が美しい

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」の雪代巴は非常に複雑な感情を持っているため高い演技力が必要です。

その難しい役どころを有村架純がきちんと演じています。

憎しみ、愛情、強さ、優しさ。

その全てをきちんと表現し、美しい表情で観客を魅了しています。

そしてそれをそばで佐藤健演じる剣心が支えます。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」はもはや雪代巴（有村架純）の映画と言っても過言ではありません。

それほど雪代巴が重要な役割を果たしています。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」の魅力ポイントファン待望沖田総司と剣心の戦い

子どもの頃、瀬田宗次郎は新撰組の沖田総司をモデルに描いた人物だと思っていました。

しかしそうではなかったんですね。

でも剣心と沖田総司が戦ったらどうなるんだろう。

とても面白いのになと心のどこかで思っていました。

中盤で沖田総司（村上虹郎（UAの息子））と剣心が戦います。

その結果はこの後のネタバレで書きます。

村上虹郎は不思議な魅力を持った俳優さんです。

沖田総司という魅力的な人物をきちんと演じています。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を見る前に抑えるべきところ

※一部ネタバレありだが、本編に影響なし

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」はもはやジャンプコミックの世界を超え、歴史映画に近い世界が描かれています。

大友啓史さんはNHK時代「龍馬伝」で幕末を描きました。

今回も同じ時代を描いています。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」でも大きな歴史的事件が２つ描かれます。

１つは池田屋事件、そして鳥羽・伏見の戦いです。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を見る前に抑えるべきところ池田屋事件

中盤まで描かれている剣心が住む場所、そして雪代巴が働く場所は、池田屋です。

池田屋事件で何が起きたのか、どうして池田屋事件が起きたのか、新撰組は何なのか。

これくらいの前知識はあったほうがより楽しめるかもしれません。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を見る前に抑えるべきところ鳥羽・伏見の戦い

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」のラストで鳥羽・伏見の戦いが描かれます。

剣心にとって鳥羽・伏見の戦いはとても重要な戦いとなっています。

鳥羽・伏見の戦いがなんなのか、どうして剣心がラストあのような行動を取ったのか、知るためにも鳥羽・伏見の戦いを少し勉強すると良いかもしれません。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を見る前に抑えるべきところ桂小五郎（木戸孝允）とは？

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」には、桂小五郎役で高橋一生さんが登場します。

桂小五郎はとても重要な人物で、倒幕後明治政府で重要な仕事をする人です。

鳥羽・伏見の戦い以前、桂小五郎は窮地に追いやられます。

それでも諦めなかった精神力とリーダーシップが描かれています。

信頼でき場に熱く、血の通った人物です。

非常に魅力的な人物なので、勉強すると良いかもしれません。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を見る前に抑えるべきところ高杉晋作とは？

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」には安藤政信さんが高杉晋作として登場します。

桂小五郎と高杉晋作が剣心を見守ります。

非常にかっこいこの2人歴史上の人物ですが、果たして何をした人なんでしょうか。

このことを事前に知っているとより映画の内容を楽しめるかと思います。

ちなみに高杉晋作は桂小五郎とともに長州藩出身の人物で尊王攘夷（天皇に政権を返上する、外国を受け入れない思想）志士として活躍しました。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」概要、要約

※この先ネタバレを含みます

長州藩と薩摩藩は共に力を合わせ、倒幕を成功させたのです。

そして飛天御剣流、緋村抜刀斎は桂小五郎の配下で暗殺者として幕府の重役を殺していきました。

緋村抜刀斎は桂小五郎に会うまで人を殺めたことがありませんでした。

しかし世の中が良くなるのであればと思い、幕府関係者を次々に殺していたのです。

その中で剣心により婚約者を奪われた雪代巴と出会います。

雪代巴は輝かしい未来のためなら人を殺してもいいという剣心の考えに疑問を抱きます。

しかし巴は人を殺め続け自分の行動に疑問を抱き葛藤する姿を見て剣心を受け入れていくのです。

剣心は自分がしていることの罪深さを理解していました。

その上で人を殺めていたのです。

しかし悪い人であろうとも、そこには愛する家族がおり、慕うものがいることを巴が教えてくれます。

剣心はその心を胸に鳥羽・伏見の戦いの最後剣を捨てるのです。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」あらすじ、ネタバレ

ここからはざっと「るろうに剣心 最終章 The Beginning」のあらすじを書いていきます。

剣心は桂小五郎が雇う暗殺者と働き始めます。

剣心は世の中をより良くするために、幕府の重役を消していきます。

その犠牲者の中に清里明良（窪田正孝）という人物がいました。

清里明良は剣心が刀で刺しても、何度も這い上がってきます。

大切な人がいると言って何度も立ち上がろうとするんです。

そして剣心の頬に傷をつけます。

剣心はそれでも清里明良の息の根を止めます。

それから何ヶ月後かに剣心が雪代巴と出会います。

巴は剣心が寝泊まりする池田屋で働くようになります。

桂小五郎は巴の素性を調べますが特別怪しいところはありませんでした。

その後池田屋事件が起こり、尊王攘夷派の志士が幕府系の凄腕集団新撰組により窮地に追い込まれます。

池田屋も解体され、剣心は時代が落ち着くまで巴と共に地方に隠れて暮らすようになります。

そこで2人は何不自由ない暮らしを送ることになります。

剣心はその暮らしを経験し、本当の幸せが何かを知ることになります。

そして巴も剣心への復讐心を捨て、２番目に愛した人として剣心を献身的に支える覚悟をするんです。

しかし裏では巴は剣心の暗殺を計画する辰巳（北村一輝）とつながっていました。

そしてその組織には雪代縁がいたのです。

巴ははじめは剣心への復讐心を抱いていましたが、共に暮らしていく中で本当に剣心を愛していたのです。

清里殿への想いを抱えながら、清里殿を殺した敵を愛してしまった自分の心を複雑に感じていました。

しかし時が経ち、その心をも受け入れるようになっていたんです。

剣心はこれまでもこれからも多くの人の命を奪います。

しかしこの動乱が終わったのち、剣心が奪ってきた命の何倍もの人の命を救うことになる。

だから剣心を死なせてはならない。

私が命に変えてでも剣心を守ると決意したのです。

しかし辰巳による剣心暗殺計画は進んでいました。

辰巳は剣心が巴に裏切られたことを知り失念している隙に、攻撃を仕掛ける計画でした。

度重なる攻撃から剣心は聴力と視力を一時的に失ってしまいます。

そんなボロボロの剣心を辰巳は攻撃します。

何度も刺され瀕死の状態の剣心を守る形で巴が身を挺します。

目の見えない剣心が太刀を振るった先には巴がいました。

視力が回復する中、巴が死にゆくことに気づくのです。

巴は優しく剣心の頬に傷をつけます。

それは何を意味していたのか、「私を忘れないで」

その刃を剣心は優しく握りしめます。

最後の2人の会話は聞こえません。

その後傷が癒えた剣心の家に桂小五郎がやってきます。

剣心にはまだまだ人を殺してもらうと告げます。

剣心もこれまで殺めてきた人に対しての責任のためにも仕事を辞めないと伝え、桂小五郎に協力することを血かるのです。

剣心の家には横たわる巴の体がありました。

剣心は巴が記した日記を読み終わります。

そして再び旅立つのです。

巴の眠る家を焼き、剣心は歩み始めます。

「行ってくるでござるよ」

そう告げ剣心は家を後にするんです。

その後鳥羽・伏見の戦いにて、剣心は斎藤一の前で剣を地に刺します。

これからは人を殺さない。

そう誓ったのではないでしょうか。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」感想

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」は非常に苦しい映画でした。

観たくなかったというのが観賞後の印象です。

これほどまでに感情を抉られる映画は久しぶりです。

しかしこの映画が伝えていること、より良い未来のためになら人を殺しても良いのかということ。

それが巴が伝えたかった剣心への気持ちです。

そしてそれでもなお人を殺めることを辞めない剣心を支えることが巴にできた唯一の愛情でした。

また自らが命を捨てることで、愛する人を失う苦しみを伝えたかったのかもしれません。

人の命の大切さ。

それはいつの時代も変わりません。

だからこそ、今この時代にとても重要な意味のある映画だったのかもしれません。