派遣法改正は人生にとって重大な事件!派遣社員は大きな会社へ派遣されない方がいいかもしれない

時事

派遣法が改正され、3年同じ部署で働いた派遣社員はその会社が雇用しなければならないということになりました。

これは派遣社員としては「へえ」という感じですが、この改正は派遣社員の方々の人生に関係するとても重大なこととなっています。

どういうことなのか紐解いていきたいと思います。

派遣を3年続けたらどうなる?

もしも同じ会社で派遣社員を3年続けた場合どうなるのでしょうか。

ここで辿る人生は2通りあります。

それは正社員になるか、クビになるかです。

もしも中小企業のような比較的小さな会社であれば、そのまま正社員なんてこともありえるかもしれません。

そもそも紹介予定派遣で雇用なんていう会社も多いのではないかと思います。

ですので、規模の小さな会社ではこの法改正はとても意味のあることであったように思えます。

しかし派遣社員とて、大きな会社で雇われることを望む人はとても多いのではないかと思います。

もしも大きな大企業で派遣社員として3年働いたらどうなるのでしょうか。

派遣社員を多く雇っている会社は楽天、サイバーエージェント、yahoo!Japanなどたくさんあります。

規模が大きいほど、雇う派遣社員の数も大きくなるでしょう。

こういった会社では、200人を超える派遣社員を雇っているところもあります。

派遣社員の方々は毎日増え続けています。

もしその企業で、3年間派遣社員として雇用したら、その先はどうなるのでしょうか。

例えば、楽天では英語ができなければ、正社員になるのはとても厳しいです。

TOEIC800点を取った人でも、2年後にはまた再試験を受けなければなりません。

このように英語を全く勉強したことのない人にとって、楽天での正社員雇用はとてもハードルが高いことです。

そもそも派遣社員になるような人は、英語ができない方が多いと思うので、これをクリアできる派遣社員はとても少ないのではないでしょうか。

しかし、楽天で派遣社員として3年間働いたとしたら、正社員にしなければなりません。

あるいは、能力的にも正社員にはできない人がごまんといるはずです。

楽天としてこういう人を解雇したいと思うのではないでしょうか。

派遣社員は3年後に解雇される?

楽天にとって有能でない人が派遣社員として3年働いたとしたら、おそらく楽天はその派遣社員を解雇したくなると思います。

しかし、楽天にとって厄介なのがこの法律です。

解雇したいのに、理由がないと解雇することはできません。

解雇するにはそれ相当の理由が必要です。

技能がないということがこの時の理由になると思いますが、技能がないということを証明するのはとても難しいです。

技能がないという理由だけでは裁判で、勝つのは解雇された側である可能性がとても高いです。

不真面目だといった理由で解雇することができたとしても、3年も正常に働いていたのだから、訴えられたら負けてしまうかもしれません。

となると、大きな会社が取る方法としては、何か大きな理由を作るということです。

私が知っている話であれば、セクハラやパワハラをでっち上げるという事例です。

ある日、上長から呼び出されます。

「最近、君に苦情が入っている。異性からだ。なんか君の対応が気持ち悪いと言っているんだ。君に心当たりがないにしても、こういうのは相手がどう思っているかというところが重要だからね」

こういう話が急に舞い込んできます。

上長は、面と向かって会ったこともない人の名前を口にします。

その面と向かって会ったこともない人へセクハラをしたと言われるのです。

しかし上長が言うように、セクハラとは相手がどのように感じたかが重要になってくるため、異性がセクハラをされたと言ったら、言い逃れはできません。

このようにして、3年近く働いた派遣社員は任期満了として、クビを宣告されるのです。

もちろんこれが嘘であった場合、この解雇は不当解雇となります。

しかし、派遣社員として働いている人が、弁護士事務所へ行くということがありえるのでしょうか。

普通の人でも弁護士事務所へ足を運ぶことは非日常的な行為であり、まず考えないことだと思います。

ましてや会社を訴えるなんてことは普通はできません。

となると、派遣社員は太刀打ちできず(太刀打ちできることすら知らず)解雇されるという結果になるのです。

派遣社員とて次に働く場所はすぐに見つかるかもしれません。

ですので、別に問題はないかもしれません。

しかしこれは明らかに大企業の権力を使った、犯罪行為です。

もし次の雇い先がすぐに見つからなければ、加害者に相当なストレスが降りかかります。

まだ3年働いた人はそんなに多くないので、大きな問題になっていませんが、そういう人はこれからどんどん増えていきます。

そうなった時何万という人がこういった不当解雇の被害に陥るのです。

もしも年齢が高い男性で次の雇用先が決まらなかったとしたら、最悪の場合大企業の非道な行いによって、その人の生活は激変する可能性もあるのです。

これはとても大変なことです。

まとめ

今はまだ、被害が少ないため、国が動くこともありません。

しかしこれから被害者が増えてくると、これが大きな問題になる可能性があります。

こうなってくると大きな社会問題になるのではないでしょうか。

もちろん大企業が絶対的に悪いというわけではありませんが、行き場がなくなった時、大企業はその大きな力を利用して非道な行いをするものです。

会社からの圧力に負け、泣く泣く解雇してしまう正社員だっているかもしれません。

最悪の場合そんな人が、訴えられて職を失う可能性もあるのです。

ですので、整備されていないこの問題を必ずウォッチして、被害を被らないよう、きちんとした対応を取るべきなのです。