遊川和彦はやっぱり面白かった杉咲花の「ハケン占い師アタル」はすごい

ドラマ

今期のドラマは本当に面白くなさそうなものばかりで、びっくりしていましたが、「ハケン占い師アタル」が面白くて良かったです。

やっぱり遊川和彦さんは面白いドラマを書きます。

脚本家の中でも別格だなと思います。

今回の主人公はアタルというめちゃくちゃ癖の強い女の子です。

優秀で性格がいいけれど、とても変な女の子という感じです。

ですが、実は天才占い師で、ガチでその人の未来も過去も見えるということです。

この変な人を演じているのが、杉咲花さんです。

この方はなんで最近よくテレビに出てくるんだろうと不思議に思っていましたが、このドラマでやっと理由がわかりました。

とにかくうまいですね。

演技がクソうまいです。

同じようなメリハリのある役を以前、木村文乃さんが演じていました(神の舌を持つ男)、これが本当に下手くそでした。

しかし杉咲花さんは本当にうまいです。

アタルは多重人格かと思うほど、性格がガラッと変わる時があるのですが、その変化も非常にうまく演じていました。

この役はまさにハマり役と言えるほどハマっており、非常に見応えがあります。

あらすじ

ざっくりあらすじを書くと、変な派遣社員の女の子・アタルがあるイベント会社に派遣されました。

アタルはなぜか今まで一度も働いたことがないようで、事あるごとに記念写真を撮ります。

その時点でちょっと変で不思議ちゃんという感じですが、仕事はきちんとできて、他の社員さんよりも普通にできるくらい優秀です。

彼女は部長(ミッチー)の無茶振りで、てんやわんやになっている部署の社員たちのサポートを行います。

仕事は順調に進みますが、トラブルに見舞われます。

それをアタルが奇妙な力で解決するという感じです。

家政婦のミタ再来

このドラマの脚本家が遊川和彦さんということもあり、「家政婦のミタ」っぽいストーリーとなっています。

とっても変な人だけど、すごく優秀で、いろんなことを解決しちゃうストーリーはまさに「家政婦のミタ」そのものです。

今回はキャラが強い占い師が、普通の社会でその能力を駆使して、奮闘するという感じです。

ちなみに今回は能力系なので、「SPEC」が好きな世代でも楽しめると思います。

1話で赤ちゃんを泣き止ませる部分がありましたが、能力系が好きな私はとてもワクワクしました。

キャラの変わりっぷりが最高

アタルは普段とても優しい女の子です(ちょっと変わっていますが)。

そんなアタルには秘密があります。

占い師だということを隠しているのです。

隠している理由は、その能力によって、見たくもないものを見てしまうからだそうです。

ですので、普段はサングラスを掛けています。

ですが、神田(志田未来)さんと女性社員が、ピンチに陥り、もうだめだと泣く泣く助けを求めたことで、その封印が解かれます。

占いを始めた途端にアタルはキレキャラに変貌します。

そのキレキャラはとても性格が悪いのですが、やっぱり天才占い師、その口から発せられる言葉は超一流でした。

友達ができない神田に、「人に合わせるのを辞めなさい」と言い、自分が仕事に向いているかは自分で決めろと言います。

そして、どうして自分でいろんなことを決められないのか問われると、「自分を大事にしないからだ」と言いうのです。。

とても面倒臭そうに答えますが、その全てに愛があるのです。

こういう難しいセリフを杉咲さんはとてもうまく演じました。

笑いもあり

このドラマのすごいところは、設定と愛あるセリフと、展開ですが、そこにはきちんと笑いもありました。

赤ちゃんを50名集めるという無理難題に答えたスタッフたちは、集まった赤ちゃんたちが泣かないよう、あの手この手であやします。

最後は収集がつかなくなり、アタルが能力を使って赤ちゃんを泣き止ませます。

しかし神田のミスで、大きな音を出してしまい、50名の赤ちゃんは一斉に泣き出してしまうのです。

このマヌケっぷりが非常に笑えて、とても面白かったです。

アタルのおかげでうまくいったのか!とホッとしましたが、さすが売れっ子脚本家はその裏を書いてきたのです。

期待

今期は本当につまらないドラマが揃ってしまい、見るドラマがありませんでしたが、一つだけ最高に面白いドラマがあってよかったです。

しかもテレ朝のドラマがこんなに面白いなんて、とても珍しいと思います。

テレ朝は高齢層に受けるドラマを多く出している局なので、このミラクルはすごいと思います。

遊川さんと言えば、日テレというイメージがありましたが、最近はNHKでも書かれていて、手を広げられているのですが、ついにテレ朝にまで手を伸ばされ、活躍の場を広げられています。

テレ朝にはこれから才能ある脚本家をどんどん起用して、ドラマを変えていってほしいです。