Appleは2011年にスティーブ・ジョブズが亡くなった後も成長を続け、株価は上がり続け、現在は当初(2011年当時)の3倍の値段がついています。
(2018年5月から下がり始め、2019年2月現在は約170ドルです。)
Appleはどうして今尚高い人気を誇っているのでしょうか。
その理由を考察していきます。
デザイン性
Appleは天才経営者スティーブ・ジョブズが亡くなった後も高いデザイン性を維持してきました。
iPhoneはジョブズが亡くなる前にリリースしたもので、そのデザイン性が高く評価され、誰もが知る商品となりましたが、今も高いシェア率をキープしています。
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そのデザインは宇宙を思わせるような未来感を貫いています。
他の商品が実現できないその先端性で他社の製品を圧倒しているのです。
Appleは世界から才能のあるデザイナーを雇用しています。
先日、元テスラ社のデザイン部門のシニアマネージャー・Andrew Kimさんを採用したと話題になりました。
Appleに元TeslaデザイナーAndrew Kim氏が加入 https://t.co/YyXx64urNi pic.twitter.com/LvfxhH0kSK
— ギズモード・ジャパン (@gizmodojapan) 2018年12月19日
ここからもわかるよう、Appleはデザインにとても力を入れているのです。
商品を買うときにそのデザインを重視する人は多いのではないでしょうか。
それほどデザインは重要なのです。
掃除機のダイソンも従来の掃除機のデザインを一新し、爆発的ヒットとなりました。
New Dyson cord-free vacuum. With hygienic bin emptying, it drives dust and debris straight into the bin. Find out more: https://t.co/sReVPK7B7t pic.twitter.com/R0jhiZ9za8
— Dyson (@Dyson) 2018年3月30日
これもデザインが重要であることの裏付けであると言えるでしょう。
ソニーの商品もデザイン性に優れているのですが、Appleのデザインには劣ります。
その理由は先述した宇宙的でより先端的なイメージがないからではないでしょうか。
Appleのデザインは現代よりも未来にあるようなデザインが多いのです。
そういった未来的なデザインが、消費者を魅了しているのではないかと思います。
CMがすごい
そしてそのデザインはCMの分野にも広がっています。
AppleのCMはどこか他の会社のCMと違うというのは、誰もが感じていることではないでしょうか。
家電メーカーなのに、DiorのCMのようなかっこよさがあります。
そんな家電メーカーは今までなかったのではないでしょうか。
今までの家電メーカーになかったかっこよさでPRを始めたのもAppleが支持される理由ではないでしょうか。
発表会がすごい
AppleのPRの凄さは発表会にもあります。
スティーブ・ジョブスがAppleの最新作をPRするために始めたイベントですが、そのプレゼン力を様々な人が評価しています。
そのプレゼン力もAppleが支持される理由の一つなのですか、それだけではなく、家電メーカーが新作を発表するイベントを開くということも非常に新しいことだったのではないでしょうか。
映画や音楽なら新作を発表するというのはわかりますが、家電製品です。
そんなものを発表するのはダサい記者会見などでいいのではないでしょうか。
あるいはHP上で発表するだけでいいような気がします。
しかしジョブズは大々的に発表するためにイベントを開きました。
各報道機関に招待状を送り、いかにもすごいものが発表されると思われるように演出し、イベントを開催したのです。
それが毎年行われるようになり、現在では発表会が開催された後、各報道機関がそのレポートを放送するのです。
まだ日本人があまりAppleを知らなかった2001年に発表されたiPodのイベントではそんなに大々的に報道されていませんでしたが、iPhone、iPadが初めて発表されたイベントは大いに盛り上がり、各番組でも大々的に取り上げられました。
Appleのすごいところは、自社の製品をどこよりも大げさに発表するところではないでしょうか。
その製品は発表までベールに包まれており、発表前には様々な情報が飛び交うのです。
そして発表されたら、やっぱりそうだったと話題になります。
現在はSNSを通して様々な形で情報が広がっていくので、イベント戦略はとても有効的に働いているのです。
技術力
そして何と言っても忘れてはいけないのがその技術力です。
発表会がどんなに凄くても、中身が微妙だったならこんなに話題にはなっていなかったと思います。
しかしその技術力がどの企業よりも一歩先を行っていたからこそ話題になってきたのです。
iPodは今までのウォークマンの常識を覆しました。
CDやMDが流行っていた時代に、何曲でも入れられる音楽再生機器を発表したのです。
人々はiPodに曲をダウンロードするだけで、音楽を聴けるようになったので、CDを買う必要は無くなりました。
その後、タッチパネルを電話に横展開した、iPhoneやiPadで世界を驚かせました。
誰でも思いつきそうなアイデアをどこよりも早く発表することで、話題を生み他社を圧倒するのです。
他社はAppleが発表したのちに追随する形で類似商品を販売します。
Face IDもAppleが初めてスマートフォンに取り入れました。
それを応用しPCにもFace IDを搭載して売り出せば売れるのは誰でもわかることですが、Appleが発表するまでどこも生産しないのです。
こういうイタチごっこがずっと続いている形です。
今後はどうなる?
Appleがどうしてこんなに人気なのかは、Appleがいつも時代をリードする商品を打ち出しているからなのではないでしょうか。
しかしそれは同時に、他社がAppleのような先端的な商品を発表できないことが原因だと思います。
ジョブズは確かに天才的でしたが、ジョブズはもういないのです。
ジョブズ亡き後は、Appleより先に最先端で新しい商品を発表すれば、その爆走を止められるかもしれません。
他の企業がそういった形でAppleを圧倒するようなことがあってもいいのではないでしょうか。
日本の家電メーカーが世界を圧倒する日が来ることを祈っています。