「なつぞら」の8話でなつの兄・奥原咲太郎が北海道になつと一緒に来るよう誘われていたことがわかりました。
でも兄はなつには着いていきませんでした。
歌とタップダンスが好きななつの兄・咲太郎役の渡邉蒼くん。ダンスの経験はあったけど、タップダンスは初めてだったそうです。たくさん練習をし、本番では軽やかなステップを披露してくれました。#朝ドラ #なつぞら pic.twitter.com/xzvViH0NZf
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年4月7日
どうして咲太郎はなつに着いて行かなかったのでしょうか。
ドラマでは咲太郎は、もう一人の妹・奥原千遥を迎えにいけなくなるから、なつだけ連れて行って欲しいと言いました。
私はこれは強がりだと思います。
本当は藤木直人演じる柴田さんに着いていきたかったはずです。
柴田さんが、二人に提案した時、咲太郎はとても嬉しそうな表情を見せました。
でもすぐに険しい顔になったのです。
柴田さんに着いていけば、自分が楽になれることをわかっていたはずです。
大人に頼ることができる。
これで救われると思ったはずです。
でもどうして強がったのですかね?
咲太郎は、父親の手紙を読みました。
手紙には、「俺はお前たちと一緒にいるんだ。これからはいつも一緒だ。お母さんを悲しませないで。いつも笑っていてくれ」という趣旨の文書が書かれていました。
咲太郎はそれを読んで、おそらく自分が幸せになってはいけないと思ったのではないでしょうか。
自分は一人で生きていく。
お父さんがそばにいるから大丈夫だ。
そして強くなって、二人を養える立派な大人にならないと。
だからあえて強がって、困難な道を選んだのではないでしょうか。
咲太郎は、それはもうとても悔しいし、辛いし、悲しいし、切なかったのではないでしょうか。
家族である妹と別れるのも本当は嫌だし、楽をしたいのは山々です。
でも死んだお父さんに頼まれたから。
大好きなお父さんに頼まれたから、それを守るしかないと思ったのです。
本当に戦争は、強くならないでいい子どもを無駄に強くさせます。
そんな必要は全くないのに、どうして幸せを選べるはずだった小さな子どもがこんなに辛い決断をしなければならなかったのでしょうか。
本当に苦しくて悲しくて、涙が溢れてきます。